メトロ写真教室

第58回メトロ写真教室 神宮外苑周辺

2025年12月7日(日) 第58回メトロ写真教室を開催いたしました。
午前中はプロの写真家による講義を行い午後は撮影地の神宮外苑周辺にて撮影会を行いました。
ご参加いただきました皆様が撮影された作品に写真家 中谷氏の講評を添えて掲載いたします。

総評 写真家 中谷 吉隆氏

第58回メトロ写真教室は、午前中は座学の講義として、写真の基礎的なあれこれを私の作品を投影して行いました。
午後からの撮影実習では、好天に恵まれた神宮外苑周辺を巡り、安全・安心に注意を払い行われました。先ずは、青山通りから絵画館に向かう銀杏並木の情景をさまざまな角度から狙いました。残念なことに黄葉した銀杏の木々は、ほとんどが葉を落としていましたが、それでも見事な黄色い葉を付けた樹木が数本ありました。隣接する公園ではイベントもあり、雰囲気を味わいながら思い思いにカメラを向けました。最後は、大学ラグビーの早稲田大学と明治大学の一戦で賑わう国立競技場前で撮影して、今回の写真教室を無事に終了しました。
参加者から提出された作品は、バラエティーに富んでいて素晴らしく、また、タイトルの付け方にも工夫が凝らされ、遊び心もありました。その中から一人一点を選び、講評を付けて発表します。

審査員の詳細はこちら
「夕暮れ」

青柳 祥子

審査員の個評

国立競技場の青山門、Gゲートの文字が浮かび上がる時間帯です。場内では大学ラグビーの一戦が行われていて、試合終了も間近。あと少しで大勢の観衆が吐き出されてくるでしょう。夕暮れ時の青空がしっかりと伝えてくれます。

「じっと待つ椅子」

池田 鞠亜

審査員の個評

並木道にはベンチが置かれていて使う情景は様々です。このベンチはあまり使われていなかったようで、淋しがっている様子に心を寄せてのショットです。手すりをクローズアップにした写し方が印象的で、ベンチの心情が出ています。

「それぞれの歩み」

石井 愛

審査員の個評

写真が、光と影の効用であることを実証しています。地面に落とされた構造物の影の鋭さがあり、わずかに当たる陽の部分を行く男性と女性の歩くシルエットが見事で、その歩幅の違いからイメージを膨らませる一枚となりました。

「クネクネ」

伊藤 美恵

審査員の個評

なるほど逆光で撮った銀杏の木がくねくねと曲がっています。その光景を率直にカタカナで表現していますが、このオノマトペ(擬態語)の言い表し方が実に効果的です。このタイトルで、樹木が身をよじらせたのかも知れませんネ。

「冬の訪れ」

岩間 大知

審査員の個評

国立競技場の前で捉えた冬の訪れ。小枝に残され、しがみつくかのわずかの葉がその様子を知らせてくれています。あとひと風がくれば、この残り葉も消えてなくなるでしょう。シルエットが効果的で、淋しさも感じさせています。

「異空を漂う銀杏」

内山 勉

審査員の個評

タイトルが示す通りの光景です。磨き抜かれた高級車の車体、しかも漆黒であったから生み出したもので、観察力が功を奏した作品となりました。行き交う人ごみに惑わされず、いかに事物に集中することが大切かを思わせる一枚です。

「素敵な秋みつけた」

川上 聡美

審査員の個評

銀杏の落葉を主役にして、背景に黄葉した樹木を配した大胆な構図が見事で効いています。この光線のあり方とは逆に葉に光が当たり、背景がやや暗くなる状況だと、また異なる視覚効果がでてきます。トライしてみたい感じです。

「残り花」

木佐貫 美幸

審査員の個評

紫陽花でしょうか、この時期まで姿をみせているとは驚きです。しかも、スポットライトをあびていて、存在感を示しています。その生命力に魅せられての一枚で、静かに心を寄せた感じが伝わってきます。とてもいい視点の作品です。

「ご褒美の焼き芋を一気に」

佐野 亨

審査員の個評

日光猿軍団「太郎次郎」の血を引く猿クンが懸命に数々の演技をこなしていました。その演技も一区切り、失敗もなく拍手喝采で、好物の焼き芋を頂いたようです。きっとこのご褒美で次回の演技にも熱が入ったことでしょう。

「都会のしげみ」

高谷 莉々花

審査員の個評

大通りに隣接する小公園で見かけた尾長でしょう。カラス科の鳥だけに、黒い頭が特徴的です。長い尾も象徴的で、図鑑に掲載するかのごとく、その容姿をものの見事に捉えています。撮られたこの鳥も満足していることでしょう。

「イチョウカー」

玉木 悠也

審査員の個評

大通りには、たくさんの高級車が集まっていました。その中の黄色の車に黄葉した銀杏の色を感じての一枚です。手前の地面の落葉色が反射して、車を染めているようでもあります。面白いところに目を付けて楽しんでいるようです。

「前途」

辻本 麻紀

審査員の個評

地面に描かれた杭とロープの影。冬日の太陽の角度がこの光景を作り出しています。また、土にまみれた銀杏の葉も物語っていて、こういった情景に、作者は「前途」というイメージを感じたと思います。味わい深い作品となりました。

「黄葉の回廊」

松本 和弘

審査員の個評

西日を浴びた紅葉の銀杏が輝き、奥行きのある一枚をものにしました。地面には落葉が敷かれていて、題名の通り回廊を感じさせています。あれだけ人々で賑わっていたのですが、神隠しにあったようで、不思議な空間となりました。

「光の五平餅」

安井大祐

審査員の個評

公園でイベントがあり、出店などで賑わっていました。その中で見つけた五平餅に、懐かしさもあってか手に入れ、味わう前のワンショットです。逆光を使い、なかなかのカメラマン魂を発揮した作者。おいしかったに違いありません。

「赤と緑」

安田 真吾

審査員の個評

赤く色づいた葉を背景に、緑のそれも若さのある色で冬の光を浴びて輝く葉を、コントラストよく撮っています。一見、それで終わりそうですが、若緑の葉に隠れた赤い小さな実があり、これを強調できたらいいなと思いました。

「映えする外苑」

米川清水

審査員の個評

神宮外苑を舞台にしたミステリアスな光景です。ショーウインドーのガラスには黄葉した銀杏並木が写り込んでいますが、あたかも事件現場のようで、探偵が犬に扮装して捜査を行っているかを思わせ、趣向を凝らした面白味があります。

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